4冊目。これぞ、まさに現代の怪物? 『かいぶつ ぞろぞろ』の「足し算のいきもの」そのままに、カメレオンにいろんな動物が混ざっていきます。北極ぐま、フラミンゴ、キツネ、魚、シカ、キリン、カメ、ゾウ、アザラシ、そして人間(!)まで。最後はまたカメレオンに戻るのですが、その変身ぶりがぶっ飛んでいて、おもしろいです。
▼エリック・カール/八木田宜子『ごちゃまぜカメレオン』ほるぷ出版、1978年
4冊目。これぞ、まさに現代の怪物? 『かいぶつ ぞろぞろ』の「足し算のいきもの」そのままに、カメレオンにいろんな動物が混ざっていきます。北極ぐま、フラミンゴ、キツネ、魚、シカ、キリン、カメ、ゾウ、アザラシ、そして人間(!)まで。最後はまたカメレオンに戻るのですが、その変身ぶりがぶっ飛んでいて、おもしろいです。
▼エリック・カール/八木田宜子『ごちゃまぜカメレオン』ほるぷ出版、1978年
3冊目。福音館書店から新しく刊行された「びじゅつのゆうえんち」シリーズの1冊。裏表紙にはこのシリーズの案内文がありました。引用します。
ここは、子どものための美術の絵本遊園地。
美しいもの、おもしろいもの、
びっくりすること、わくわくすることを
たくさん用意しました。
感性のぐんとのびる今、一生の宝になる、
すばらしい思い出を持ちかえって下さい。
【入園できる人】
子どもからおとなまで
どなたでも。
親子大かんげい。
【開園時間】
あさからばんまで
いつでもどうぞ。
ただし、ま夜中には
おばけがでるかもしれません。
なかなか意欲的なシリーズです。ウェブサイトもあります。
この絵本では、神話や伝説や説話などに登場する怪物を描いた古今東西の美術作品が取り上げられています。怪物たちはいろいろな動物を組み合わせてイメージされているということから「足し算のいきもの」と呼ばれ、子どもにも分かりやすく説明されています。もちろん、大人が読んでも十分興味深くおもしろいです。巻末には、取り上げられた美術作品の詳しい説明も付いていました。
うちの子どもには少し難しいところもあったようですが、戦隊ものやウルトラマンで怪獣になじんでいるためか、この絵本、けっこう楽しんでいました。
▼辻村益朗 構成・文『かいぶつ ぞろぞろ』福音館書店、2004年
2冊目。まど・みちおさんの詩にスズキコージさんが絵を付けた「うたうたうたう」シリーズの1冊。この絵本では「ゆび」「ごはんをもぐもぐ」「くしゃみのうた」「おならはえらい」の4つの詩が取り上げられています。スズキさんの絵というとあやしい雰囲気に満ちた色鮮やかな彩色の印象が強いですが、この絵本ではいつもと違って(?)切り絵のようです。よく見るといろんな切手があしらわれていて、おもしろい。
▼まど・みちお 詩/スズキコージ 絵『おならはえらい』童心社、1990年
今日は4冊。1冊目は『でこちゃん』。つちだのぶこさんは最近は齋藤孝さんが文を担当した『おっと合点承知之助』や『えんにち奇想天外』が有名ですが、この絵本は、つちださんが文も絵も描かれています。
お母さんに散髪してもらった「てこちゃん」、前髪を切りすぎて「でこちゃん」になってしまって……といったストーリー。表紙がなかなかすごい。「てこちゃん」の顔が大きく描かれ、広い広いおでこに赤字で「でこちゃん」のタイトル。インパクトがあります。
▼つちだ のぶこ『でこちゃん』PHP研究所、2000年
3冊目。1月から12月まで、月ごとに「ぐりとぐら」の生活が描かれています。春、夏、秋、冬の四季の移り変わりが印象深いです。あと、この絵本は縦27センチに横31センチで、通常の「ぐりとぐら」シリーズよりもかなり大きめ。見開き左ページに絵、右ページに文が配置され、このゆったりとした画面の使い方もなかなかよいです。
▼中川李枝子 作/山脇百合子 絵『ぐりとぐらの1年間』福音館書店、1997年
2冊目。 おばけがほしくて仕方がない「モモちゃん」、10円玉を握りしめ、おばけを買いに出かけます。これはおもしろい! おばけを買うという発想がまずすごいです。究極の消費社会(?)。しかも、「モモちゃん」はぜんぜん、おばけを怖がらず、おばけとのやりとりがおかしいです。
巻末の説明によると、この絵本は昭和47年(1972年)に発行されたものを元に、有山達也さんがブックデザインして復刻したものだそうです。他にも数冊、復刻されているようなので、今度また読んでみたいと思います。この絵本、おすすめです。
▼松谷みよ子 文/中谷千代子 絵『復刻版 ちいさいモモちゃん1 おばけとモモちゃん』講談社、2003年
今日は3冊。1冊目は『あしのうらのはなし』。「かがくのとも傑作集」の1冊で、動物と人間の足の裏を比べたり、走るときの足の裏の動きやつちふまずの説明もありました。それほど詳しくはありませんが、読みながら足の裏を見てみたり、画面に足の裏を合わせたりして、なかなかおもしろいです。
▼やぎゅう げんいちろう『あしのうらのはなし』福音館書店、1982年
以前読んだ『ノアの箱船』の続編。アララト山にたどり着いたその後が描かれています。人間も動物もみんなで協力し合いながら、新しい世界を築いていく姿が印象的。箱船を山からおろし、ひっくり返して家にしていくところは、視覚的にもおもしろいです。遠くから雄大に描写したり近くに接近したり、視点の移動もダイナミック。
美しい銅版画には、前作と違って全体にわたり彩色がほどこされています。それは、虹が神の祝福、希望のしるしであったことと関連し、また洪水をへて世界がいわば浄化され、そして復活したことを表しているかのようです。
▼アーサー・ガイサート/小塩節、小塩トシ子 訳『洪水のあとで──ノアたちのその後──』こぐま社、1994年
「ねずみくんの絵本」シリーズの1冊。「ねみちゃん」が3時にホットケーキを作ってくれるというので、動物たちは時計の針をわざと動かします。このシリーズは色使いが印象的。ホットケーキのおいしそうな色に合わせて、絵のページはすべて黄色で縁取られています。カバーの説明で知りましたが、ねずみくんのウェブサイトもあるようです。なかえよしをと上野紀子の絵本。
▼なかえよしを 作/上野紀子 絵『また!ねずみくんとホットケーキ』ポプラ社、2003年
せなけいこさんの「おばけえほん」シリーズの1冊。お腹がすいてフラフラになった幽霊の物語。墓場でばったり倒れている姿がおかしい。トレードマークのあたまにつける三角巾が取れています。
巻末の説明によると、この絵本の前半の物語は、中国の『幽明録』という本から取られたそうです。後半はせなさんのオリジナル。『幽明録』、タイトルからしておもしろそうですね。機会があったら読んでみたいです。
▼せなけいこ『はらぺこゆうれい』童心社、1999年