「絵本に関する本・雑誌」カテゴリーアーカイブ

絵本ダイアリー

 4月25日付け、asahi.com の記事、asahi.com: 子の成長映す絵本日記 読み聞かせやりとり記録 – こどもの本。絵本の読み聞かせをを記録する日記帳が話題になっているそうです。グランまま社から刊行された『絵本ダイアリー』です。読んだ絵本のタイトル、子どもの反応、やりとり、親の感想などを書いていく日記とのこと。

 グランまま社のサイトは、絵本の樹美術館&グランまま社top新刊情報 絵本ダイアリーに詳細が載っています。実際のページの画像も掲載されています。編者は、絵本ナビ パパ’s絵本プロジェクトの田中尚人さん。

 田中さんの編者コメントには、『絵本ダイアリー』が生まれた経緯も記されていました。2人目のお子さんに読んだ絵本のことは大学ノートに記録しているそうですが、1人目のお子さんは記録しておらず、それをとても悔しく思ったのがきっかけとのこと。

 考えてみれば、自分の子どもと一緒に絵本を読むことは、本当に貴重な時間です。絵本を読んで、一緒に笑ったりしんみりしたり話をしたりすることは、子どもにとっても、親にとっても、かけがえのない体験です。それを記録した日記帳は、まさに宝物になると思います。

 私もブログのかたちで絵本のレビューを書いていますが、子どもを中心に、というよりは絵本を中心にした内容。子どもの反応ややりとりも少しは書いていますが、それほど多くありません。またブログを始めたのは、子どもの年齢がだいぶ上がってからなので、絵本を読みはじめた当初のことはかなり忘れています。

 それに、ブログは公開が前提になるので、あまり個人的なことを書くのはそぐわない気がします。以前はそうでもなかったのですが、だんだん、抵抗を感じるようになってきました。

 今からでも、絵本日記、付けてみようかな。

 ただ、手書きだと、私の字の汚さがネック。自分以外ほとんど判読不可能な位です(^^;)。また、手書きで書く時間をどうやって捻出するかが一苦労かも。いやまあ、日頃の時間の使い方を見直せば、そのくらいの時間は大丈夫かな。手書きの良さもあると思いますし、少し試してみようと思います。

ちくま文庫で『完訳グリム童話集』が刊行開始

 ちくま文庫、12月の新刊に『完訳グリム童話集1』がラインナップされていました。さっそく注文して、昨日、届きました。この本は1999年10月に筑摩書房より刊行を文庫したもの。これから毎月1冊ずつ、全7巻で完結のようです。

 ページをめくってみると、通常のちくま文庫よりも字が少し大きめ。紙も若干、厚手のような気がします。第1巻には全部で20編の童話が収録され、有名なものだと「ヘンゼルとグレーテル」が含まれています。カラーやモノクロの美しい挿絵も入っており、なかなかよい感じです。巻末には、この挿絵についてと、原本の初版と第七版の違いについて解説がありました。今回の全集は第七版に基づいているとのこと。

 グリム童話というと、私が子どもの頃に読んだ(あるいは聞いた)きりで、ずっと縁遠かったのですが、自分の子どもと一緒に絵本を読むようになってから、あらためて、これはおもしろいなあと感じていたところでした。とくにスズキコージさんとフェリックス・ホフマンさんが手がけられた絵本。恐いような不思議なような、独得の魅力があります。

 今回の文庫化、かなり楽しみです。原作と絵本を比べてみても、おもしろいかもしれませんね。

「こどものとも」の記念誌が12月に刊行

 福音館書店のこどものとも50周年記念ブログ、いつも楽しみにしているのですが、こどものとも50周年記念ブログ: 福音館からのお知らせ第10回に、たいへん楽しみな告知が載っていました。なんと、12月初旬に、これまでの「こどものとも」「こどものとも年中向き」のすべてを紹介する記念誌、『おじいさんが かぶを うえました—月刊絵本「こどものとも」50年の歩み』が刊行されるそうです。

 内容紹介を少し引用します。

本文256ページの中には、様々なジャンルの絵本の紹介、著者ごとの紹介、絵本誕生の秘密、こどものとも603作品(増刊号含む)、年中向き200作品、計803作品すべての紹介、と盛りだくさんの内容です。

 上記のうち「絵本誕生の秘密」は、「こどものとも50周年記念ブログ」に掲載されているエッセイとは別で、すべて違う絵本作家の方の原稿になるそうです。これは本当におもしろそう。今から実に楽しみです。256ページということで割とコンパクトですが、どんな造本になるかも注目ですね。

 ウェブログで連載しているエッセイも書籍にまとめるといいんじゃないかなと思いますが、どうでしょう。

 ともあれ、今回の記念誌、期待して待ちたいと思います。

沢田俊子さん、『もじゃもじゃペーター』との出会い

 産経新聞、読書欄、7月31日の記事、Sankei Web 読書 【この本と出会った】童話作家・沢田俊子 『もじゃもじゃペーター』(07/31 05:00)。童話作家の沢田俊子さんが、ハインリッヒ・ホフマン『もじゃもじゃペーター』との出会いを語られています。

 『もじゃもじゃペーター』、実は私はまだ読んだことがありません。いろんな方が言及されていますし、一度は読みたいと思っているのですが、(沢田さんも語られているとおり)かなり強烈な内容なんですね。私一人ならいいんですが、子どもと一緒に読めるかなあという疑問が少し。まあ、あまり気にする必要はないかなとは思っています。

 それはともかく、沢田さんのお話で非常に印象深いのは、絵本を買ってくれていたお母さんのエピソード。これはぜひ読んでみて下さい。戦後の社会において、たとえ貧しいとしても、可能なかぎり子どもに絵本を与える、ほんの少しでも文化に触れさせる。沢田さんのお母さんの愛情が感じられるように思いました。

 沢田俊子さんのサイトは、沢田俊子のホームページ。日記や童話作家になるまでの経緯なども掲載されています。

「赤ちゃん絵本を考える」を作成:京庫連

 京都新聞、7月29日付けの記事、京都新聞 電子版:幼児の絵本 350冊紹介 京庫連、冊子を作製 研究成果まとめる

 京都府内の「子ども文庫」のネットワーク「都家庭文庫地域文庫連絡会」(京庫連)が、2歳以下の幼児向け絵本を紹介する冊子「赤ちゃん絵本を考える」を制作されたそうです。絵本ボランティアや図書館司書の方が2年前から毎月一度、絵本の勉強会を開いており、その成果として、約350冊の「赤ちゃん絵本」を15のジャンルに分けて意見や感想をまとめたものとのこと。

 非常に素晴らしいと思うのは、実際に読み聞かせをした経験をふまえて、率直に評価を記しているところ。絵本ガイドというと、基本的にはポジティヴな意見しか載らないと言えますが、この冊子は違います。問題があるところ、おかしいところは、厳しく指摘しているそうです。

 赤ちゃん絵本やその読み聞かせがある種ブームになっているなか、こういう取り組みはとても重要なのではないかと思います。できたら私もぜひ読んでみたいです。

『絵本であそぼ!』パパ’s絵本プロジェクトの本が2月末に刊行

 絵本ナビ パパ’s絵本プロジェクトの本が、2月末に出版されるそうです。昨年、刊行された『幸せの絵本』に続き、今度はパパ’s絵本プロジェクト! すごいなあ。たしか『幸せの絵本』の第二弾も刊行予定になっていたと思いますし、次々と本が出ますね。

 【楽天ブックス】【予約】 絵本であそぼ!~子どもにウケるお話し大作戦:パパ’S絵本プロジェクト/安藤哲也・金柿秀幸・田中尚人では、詳しい内容紹介が掲載されていました。

 全体で13のテーマ、計90冊の絵本を紹介。コワイ話、ビロウな話、ナンセンスな話、のりもの絵本、昆虫もの、等々、実際に「パパ’Sお話し会」でウケた絵本をセレクトとのこと。これはおもしろそうです。

 あと、ぜひ読んでみたいのは、コラム&トーク。パパ’S絵本プロジェクト結成のいきさつや、絵本を読むことについての3人のメンバーによる鼎談、全国のパパへのメッセージが掲載されるようです。

 楽天ブックス限定の予約特典もあるとのことで、いまから予約してみようかな。

『SKYWARD』のきたむらさとしさん関連記事

 先日(といってもだいぶ以前ですが)JALの飛行機に乗ったとき、機内誌『SKYWARD』の特集記事のなかに、偶然、ロンドン在住の絵本作家、きたむらさとしさんについての記述を見つけました。『SKYWARD』2004年11月号の特集「パブとバスと本の倫敦」です。執筆されているのは、アメリカ文学研究者で翻訳家の柴田元幸さん。

 記事の内容は、柴田さんがロンドン在住の作家や古本屋や古本市、個性的な書店などを訪ねるというもの。おもしろそうな書店が幾つか紹介されています。写真も豊富で、註もあり、一番最後のページには簡単な地図も付いていました。なんだか実際に行ってみたくなります。

 で、その記事のなかで、児童書専門店「ザ・ライオン・アンド・ユニコーン・ブックショップ」と絵本の出版社「アンデルセン・プレス」が取り上げられていました。

 「ザ・ライオン・アンド・ユニコーン・ブックショップ」では、きたむらさとしさんがトレードマークのイラストを描いているそうです。その理由についても少し書かれていました。柴田さんが訪れたときは、ちょうど、きたむらさんが本にサインをしに来ていたとか。

 そして「アンデルセン・プレス」では、社長のクラウス・フルーガーさんに話をうかがっています。「アンデルセン・プレス」は、80年代に当時まだ無名だったきたむらさんを、ハーウィン・オラムさん原作の『ぼくはおこった』の絵に起用した出版社。いわばきたむらさんを発掘したのがクラウス・フルーガーさんということになります。

 フルーガーさんの眉毛はとても太く濃いのですが、なんと、きたむらさんの絵本のなかにこのフルーガーさんをモデルにした紳士がときおり登場するとのこと。きたむらさんの『キョウリュウがほしい』の一部が小さく載っていました。たしかによく似ています。なかなか、おもしろいです。

 きたむらさんを起用したときの経緯や「アンデルセン・プレス」の出版方針についてもごく簡単に触れられていました。なんとくロンドンの絵本文化の一端がほんの少しですが、かいま見えるような気がします。

 今回の特集は全体で13ページとそんなに長くありませんが、本好きな人にはとても興味深いと思います。おすすめです。

絵本ナビ『幸せの絵本』第2弾

 ちょっと気付くのが遅いですが、絵本ナビの絵本ガイドブック『幸せの絵本』の第2弾が刊行されるようですね。

 絵本ナビのサイトにすでに11月12日付で告知が出ていました。もう第2弾というのはすごいなあ。いや、じっさいかなり売れているようですし、この前の日経新聞でも大々的に取り上げられていましたから、当然かな。

 今度はどんな絵本が取り上げられるのでしょうか。楽しみです。