いやー、やっぱり、おもしろい。うちの子どもも、この絵本、気に入っているようです。この絵本では、白黒以外の色は緑と赤しか使われていません。しかも、ごく一部だけに彩色されています。もちろん、主人公の「おへそがえる・ごん」には緑が使われているのですが、限定された色づかいがとても印象的です。また、基本的に背景や舞台の描写は省略され、登場する動物や人間や化け物だけがシンプルに描かれており、紙面が横長に広く活用されています。空間の使い方や動物の描き方など、なんとなく昔の絵巻物(たとえば鳥獣戯画とか)を彷彿とさせ、加えて現代のマンガのような味わいもあり、おもしろいです。それはまた、物語の内容にもぴったり合っています。
▼赤羽末吉『おへそがえる・ごん ぽんこつやまの ぽんたと こんたの巻』小学館、2001年
これって本当に面白いですね。今は手に入りにくい状況なのですが、みなさんに是非手にとって頂きたいオススメ絵本の一つです。
えほんかえるさん、コメントをありがとうございます。
えほんかえるさんのサイトでも「おへそがえるごん」シリーズの紹介があって、うれしくてコメントさせていただきました。
やっぱり、このシリーズ、最高ですよね。絵本のガイドブックでもあんまり取り上げられていないような気がするのですが、ぜひぜひ、多くの方に読んでほしいと思います。これまで子どもといっしょに読んできた絵本のなかで、確実にベスト5に入ると私は思っています。
えほんかえるさんは、福音館書店のオリジナルをお持ちで、うらやましいかぎりです。私の記事で取り上げたこの第1巻は、小学館から復刊されたものなのですが(2巻と3巻は復刊されていません)、オリジナルとはまったく異なる版型で、別のものと言ってよいと思います。オリジナルの方が断然よいです。というか、オリジナルでなければ、このシリーズのすばらしさは伝わらないとすら思います。
なんとか福音館書店のオリジナルで復刊してほしいと願っています。復刊ドットコムでも復刊希望絵本の一つに挙がっており、先日、私も投票しました。ぜひ多くの方にこの絵本のことを知っていただき、復刊してほいいと思います。