今日はうちの子どものリクエストにより、ラストページから逆向きに読んでいきました。当然、ページとページの間で物語がつながらないので、なんだかおかしなことになっていきます。でも、うちの子どもは、けっこうおもしろがっていました。こういう遊びもたまにはいいかも。物体としての本のつくりを意識する、あるいは一直線に一方向に進む物語を相対化する、なんて意味もあったりして……まあ、そんな大層なことではないですね。読んでいて気が付いたのですが、この絵本、画面にいろいろおもしろい描き込みがあります。ビルの屋上でシェーをしている人とかパンダとか。イヌの忍者の刀がホネのかたちになっているのも、おかしいです。
▼もとしたいずみ 作/荒井良二 絵『すっぽんぽんのすけ』すずき出版、1999年
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もとしたいずみ/荒井良二『すっぽんぽんのすけ』
「すっぽんぽんのすけ」シリーズの第1作。見た目はふつうの男の子が、真っ裸の「すっぽんぽんのすけ」になって、イヌ(?)忍者の悪者と戦います。これはおもしろい。「すっぽんぽんのすけ」になると、なぜかアタマにちょんまげが生えてきますが、姿はまさに「すっぽんぽん」で、なんだか気持ち良さそう。まちの人びとは当然のように「すっぽんぽんのすけ」に接していて、ジュースをくれたりします。忍者との戦いも、戦いとはいっても、実におかしな技。うちの子どもにも大受けでした。一番おもしろがっていたのは、「すっぽんぽんのすけ」がものすごい速さで走るところ。「はやすぎ!」。表紙も笑えます。イヌとネコの視線の先にあるのは、たぶんアレだな(^^;)。それにしても、「すっぽんぽんのすけ」、立ち姿がりりしく、いさぎよいです。この絵本、おすすめです。
▼もとしたいずみ 作/荒井良二 絵『すっぽんぽんのすけ』すずき出版、1999年