「ムニエル」は、今回、サーカスでいろいろ魔法を披露するのですが、やっぱり一番驚くのはゾウですね。「だんちょうも、ムニエルも、これには ゾーッとしました。」なんて、ちと「さむい」駄洒落まで付いています。
ちょっと思ったのですが、佐々木さんの絵は、動きのあるものを静止画で切り取っていて、それが独特の浮遊感というか、間のおもしろさを生んでいます。あ、そうか。たとえばマンガだったら、動きのあるものにはいろいろ線が描き込まれ、そのスピードやベクトルを表すわけですが、佐々木さんの絵にはそれがほとんどありません。だから、空中に浮いているような止まっているような微妙な表現になるのかなと思います。
というか、これは、佐々木さんの絵本に限らず、絵本一般の表現とマンガの表現の大きな違いの一つなのかもしれません。
▼佐々木マキ『ムッシュ・ムニエルのサーカス』絵本館、2000年
はじめまして。「佐々木マキ氏をごしょうかいします」という佐々木マキファンサイトを運営している者です。
「浮遊感」なるほど、そうですね。mkさんのレビュー、とてもするどい指摘で納得してしまいました。
「まちにはいろんなかおがいて」の感想も拝見しました。赤瀬川さんと佐々木さんはどうやら「カメラ友達」であるようで
赤瀬川さんの著書「ちょっと触っていいですか 中古カメラのススメ」で佐々木さんは巻末の解説を書いています。ご参考まで。
ではでは、お邪魔いたしました。
hyo-tan さん、コメントをありがとうございます。
hyo-tan さんのサイト、とても充実した内容で参考になります。佐々木マキさんの絵本は、まだ読んでいないものがたくさんあるので、hyo-tan さんのサイトの情報を手がかりに、今度、図書館に行ったときにまた探してみようと思います。うちの子どもはとくに「ねむいねむいねずみ」シリーズが好きなのです。
「浮遊感」は、書いたあとであらためて考えましたが、そもそも佐々木さんはマンガも描かれているんですよね。絵本とマンガの違いというのは、ちょっと言い過ぎかもと思い直しました。
佐々木さんと赤瀬川さん、「カメラ友達」とのこと、なるほど。納得です。赤瀬川さんの本『ちょっと触っていいですか』もそのうちのぞいてみようと思います。ご指摘、ありがとうございます。