「ぬいぐるみのくまさん」のおなかに動物たちがどんどん入っていく物語。魚、カエル、ネコ、イヌ、ブタ、はてはゴリラ、そして最後は太陽まで「くまさん」のおなかのなかに入ろうとします。 なんとなく、エウゲーニー・M・ラチョフさんの『てぶくろ』を思い出しました。
でも、こちらは手袋ならぬ、まぶしいピンクのぬいぐるみ。しかも、動物たちがそのおなかに入っていく様子がそのまま描かれています。ありえないかのように思えることが有無を言わさず描写されていて、その迫力には、クラクラきます。ゴリラが「くまさん」のおなかに半身をうずめている画面のすごさ! よく考えるとけっこう恐い話だと思うのですが、でもユーモラスな描写で、なんだか不思議な感覚になります。
うちの子どもは、「くまさんは重くてたいへんだね」なんて言っていました(^^;)。この絵本、おすすめです。
▼長新太『くまさんの おなか』学研、1999年