この絵本では、ページのつくりに仕掛けがあります。ふつうに読んでいってラストページに来たら、くるっと逆さまにし、今度は逆に最初のページへと読み進んでいきます。つまり、同じ絵に2つの異なる文が付いており、全体として宇宙人(ミツバチ星人?)が地球にやって来てそしてまた宇宙に帰っていく様子が描かれているわけです。なかなかユニーク。宇宙から地球へ、地球から宇宙へという移動が、絵本の回転とページのめくりに定着していて、おもしろいです。
佐藤さとるさんと田中清代さんのあとがきも興味深い内容でした。この絵本、おすすめです。
▼佐藤さとる 文/田中清代 絵『いってかえって星から星へ』ビリケン出版、2000年