ジビュレ・フォン・オルファース『うさぎのくにへ』

 今日は2冊。双子(?)の幼い子ども、「むくむくちゃん」と「ぷくぷくちゃん」が、森のなかで「かあさんうさぎ」に連れられていくという物語。原書の刊行は1906年。すでに100年近くの時間がたっているわけですが、まったく古さを感じさせません。

 絵のページはどれも、上5分の1がモノクロ、下5分の4がカラーで2つの絵に分かれています。上と下とで互いに結びつき立体的なメッセージを発しているかのようです。また、カラーで描かれた森のなかの様子は、ほとんどどのページも下3分の1に「むくむくちゃん」と「ぷくぷくちゃん」、ウサギたちが配置され、上3分の2は並んだ木々の幹と枝が描かれています。その統一的な美しさにはため息が出ます。

 そしてこの描写のリズムが崩れるのが、「おとうさん」である「森の番人」が子どもたちを見つけ家に連れ帰る最後の2ページ。非常に象徴的です。この絵本、おすすめです。

▼ジビュレ・フォン・オルファース/秦 理絵子 訳『うさぎのくにへ』平凡社、2003年

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