この第3巻では、みんなで協力して戦をやめさせます。初登場のかみなり、「へそとりごろべえ」は、「へそとりき」なんていう道具を持っているのですが、これが見たところ、まさにビールの栓抜き! これを使って、戦を起こしている赤と緑の殿様のおへそを「ぽこん」「ぽこん」と取っていきます。すると、殿様は、おなかに力が入らず腰が抜けて立てなくなるのです。いや、実におかしい。そして、呼んだらすぐ来る「ぽんた」と「こんた」の活躍もあり(たくさんのカエルとタコが大行進している画面のすごさ!)、戦はおしまい。最後に「けん」は「おとう」と再会できるのですが、その画面には小さな花が赤で描き込まれていて、なかなか印象的。
▼赤羽末吉『おへそがえる・ごん 3 こしぬけとのさまの巻』福音館書店、1986年