いろんな鳥や虫たちが泊まっている、森のなかの「かしのきホテル」。ちょっとしたことをきっかけに、泊まっているみんなが「もみじホテル」や「かばのきホテル」「くりのきホテル」に移ってしまいます。しかし、台風が来ると若い木々はとても耐えられず、結局、鳥や虫たちはどっしりとした「かしのきホテル」に戻ってくる、といった物語。「かしのきホテル」と他の木々のホテルは、常緑樹と落葉樹の対比。細くひょろっとした他のホテルと比べて、高く大きな「かしのきホテル」はなかなかりっぱ。安心感が違いますね。
▼久保喬 作/駒宮録郎 絵『かしのきホテル』フレーベル館、2002年