今江祥智/長新太『よる わたしのおともだち』

 以前、読んだ『なんだったかな』と同じく「黒の絵本」三部作の1冊。早寝早起きの「ひろこちゃん」は夜を知りません。そこで、「にいちゃん」や「かあさん」や「とうさん」や「なかよしの まことくん」に「よるって なあに?」と聞くのですが、みんな答えがバラバラなので、お昼寝をしっかりとって自分で確かめます。「にいちゃん」の答えは割と科学的、「かあさん」と「とうさん」の答えはファンタジー、「まことくん」の答えは自分の体感、どれも「ひろこちゃん」にとってはあまり納得がいかないわけですね。とくに「かあさん」と「とうさん」の答えが否定されているのは、おもしろいと思います。子ども向けの(ように見える)空想的なお話では実は子どもの好奇心を満たすことはできない、と。ちょっと考えすぎかもしれませんが……。それはともかく、使われている黒がとても美しい。まさに漆黒。
▼今江祥智 文/長新太 絵『よる わたしのおともだち』BL出版、2003年

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