チョン・ハソプ/ハン・ビョンホ『ヘチとかいぶつ』

 今日は3冊。「ヘチ」というのは、韓国で昔から伝わってきた想像上の動物で、正義と平和を守る神、太陽の光がこの世のすみずみに届くように番をする太陽の神だそうです。巻末には、詳しい説明がありました。で、この絵本で描かれているのは、「ヘチ」と、地の底の恐ろしい怪物四兄弟、「ムンチギ大王」「プンギ大王」「トンチギ大王」「パクチギ大王」の戦い。

 ザラリとしたタッチの迫力のある絵がとても美しい。もしかすると韓国の伝統的な手法でしょうか、渋い色合いで神話の雰囲気もあります。著者紹介によると、絵を担当されたハン・ビョンホさんは、現代韓国を代表するイラストレーターの一人で、いろんな賞を受賞されています。原書の刊行は1998年。この絵本、おすすめです。

▼チョン・ハソプ 文/ハン・ビョンホ 絵/おおたけ きよみ 訳『ヘチとかいぶつ』アートン、2004年

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です