いとうひろし『くものニイド』

 主人公は蜘蛛の「ニイド」。仲間から「くものすだいおう」と呼ばれるほどの巣作りの名人です。なにせ、小さな虫はもちろん、カブトムシだろうと、ジェット機だろうと、空飛ぶ円盤だろうと、捕まえてしまうのです。ところが、そんなニイドでも、唯一、捕まえられないものがあったという物語。

 その捕まえられないものを捕まえるという展開が、なかなか愉快で面白いのですが、一番、驚いたのが話のオチ。ううむ、これは、ある意味、スゴイかも。まさか、こんなオチを持ってくるとは……。うちの子どもも「えっ!」と唖然としていました。

 それはともかく、絵がけっこう特徴的かもしれません。鮮やかな空の青をバックに、カラフルな色合いで「ニイド」たち蜘蛛が描かれています。いとうさんの他の絵本と比べても、ヴィヴィッドな色彩です。

 あと、主人公「ニイド」の顔がけっこうワル。黒目(?)が小さくて、凶悪そうなんですね。へんに可愛くないのがよいです。

▼いとうひろし『くものニイド』ポプラ社、2006年、[編集:荻原由美、印刷・製本:凸版印刷株式会社]

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