片山令子/片山健『たのしいふゆごもり』

 久しぶりに『たのしいふゆごもり』。何度読んでも、ニコニコしてくる絵本です。うちの子どもも楽しそう。

 今回思ったのは、この絵本、「こぐま」の成長物語でもあるんだなということ。物語の冒頭、「こぐま」は一人で眠れなかったのですが、最後は「おかあさん」が作ってくれた「ぬいぐみ」と一緒に一人で眠れるようになります。そして、この「ぬいぐるみ」、「こぐま」の小さくなってしまったオーバーをこわして作るんですね。たしかに、オーバーを着た「こぐま」の姿からは、袖や裾など合わなくなっている様子がうかがえます。

 たぶん「おかあさん」は、「こぐま」の成長を喜びながら「ぬいぐみ」を作っていたんじゃないかな。

 うちの子どもも、いまは一人で眠れるのですが、しばらく前までは私や妻にぴたっとくっついて眠っていました。そのときのことを少し思い出しました。

▼片山令子 作/片山健 絵『たのしいふゆごもり』福音館書店、1991年

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