たむらしげる『ひいらぎはかせとフロストマン』

 今回うちの子どもは裏表紙に描かれたロケットそりにひかれていました。「電気コートも着てるね!」。この電気コート、寒さに耐えるために全身をおおうつなぎのような服なのですが、背中にはバッテリーがついていて、それは服の大きさにより9Vとか4.5Vとか容量が違うようです。なかなか細かい描写ですね。でも、9Vくらいで暖かくなるのかなあ。

 それはともかく、「フロストマン」の息で真っ白に凍り付いたまちの景色がとても美しい。CGで描かれているのでしょうか、微妙な陰影がきーんと凍った空気を感じさせます。で、そのなかを歩く「ひいらぎはかせ」たち。思ったのですが、機能停止したまち、それも美しいまちを歩くというモチーフは、たむらさんの他の絵本にもけっこう見られるような気がします。

▼たむらしげる『ひいらぎはかせとフロストマン』フレーベル館、2001年

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