今日は2冊。昨日に続いてまたまた『おへそがえる・ごん』。この絵本では、第1巻と同じく、白と黒以外の色は緑と赤しか使われていません。しかし、これが非常に印象的。とくに山賊の頭の鬼は、なかなかの迫力です。最後の対決の場面では、タヌキの「ぽんた」とキツネの「こんた」が化けた化け物が鬼と戦うのですが、これがまたシンプルでありながら見開き2ページをいっぱいに使った描写で、しかも笑えます。うちの子どもも大受けしていました。
▼赤羽末吉『おへそがえる・ごん 2 おにのさんぞく やっつけろの巻』福音館書店、1986年
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赤羽末吉『おへそがえる・ごん 2 おにのさんぞく やっつけろの巻』
「おへそがえる・ごん」シリーズの第2巻です。図書館から借りてきました。通常とは違うところに保管されていたらしく、出してもらうのにも時間がかかりました。図書館の職員の方は「1986年の本でかなり古いので……」と言ってましたが、86年で古いということはないと思うのですが。
それはともかく、「おへそがえる・ごん」、第2巻も絶好調。今回は、子どもや女性をさらいお米やお金をうばっていく悪い山賊と対決します。いっしょに旅をする「ごん」、人間の子「けん」、手のあるへびの「どん」に加え、第1巻に登場したタヌキの「ぽんた」とキツネの「こんた」もまた登場し、みんなで力を合わせて山賊退治。前作同様、絵巻物のような趣で、ユーモラスな描写がてんこ盛り。うちの子どもにも受けていました。
今回すごいなあと思ったのは、山賊たちに捕まった「ごん」がおなかに空気を入れられて風船がえるにされ、空に飛ばされてしまうところ。残酷といえば残酷、「ごん」にとってもえらい災難なのですが、この描写がなんともおかしい。複数のページにわたって、「ごん」がひゅーっと空を飛んでいきます。風に流されてどんどん飛んでいき、だんだん「ごん」が遠く小さくなっていく画面のすごさ。なんだか気持ちよさそうにも見えてしまいます(^^;)。この絵本、おすすめです。
▼赤羽末吉『おへそがえる・ごん 2 おにのさんぞく やっつけろの巻』福音館書店、1986年