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安野光雅『さかさま』

 トランプの兵隊たちは「だんへ だんへ」と怒鳴り合ってけんかをします。自分も口に出して言ってみるとおもしろくて、家族のなかでは口癖になりそうです。それはともかく、この「だんへ」、なんとなくドイツ語っぽいなあ、どういう意味なんだろう? と思っていたのですが、今日はじめて気が付きました。要するに「さかさま」ですね。もっと早く気付よ、自分、という感じですが。ただ、「さかさま」だとしても、兵隊たちの足音、「ぺる ぺる ぺる」は意味がよく分かりません。こちらはただの擬態語なのかな? それとも何かタネがあるのかも。うーむ、細かなところまでおもしろい絵本です。
▼安野光雅『さかさま』福音館書店、1969年

安野光雅『さかさま』

 今日は1冊。トランプの家から出てきた兵隊たちが、どちらがさかさまなのか、けんかをするお話。たとえばエッシャーのそれのように、どの絵も、部分的に上下が逆転し、空間がねじれていて、おもしろい。見開き2ページを180度回転させながら読んでいきました。なんだかアタマがくらくらしてきます。ラストページは地球。まるい地球のうえにいるから、誰もがみんな上下さかさまってことかもしれませんね。
 ところで、うちの子どもが気が付いたのですが、どのページにも必ずジョーカーが登場します。「あ、ここにいる!」とそのつど見つけて楽しみました。あと、裏表紙が必見です。まさに「さかさま」。この絵本、おすすめです。
▼安野光雅『さかさま』福音館書店、1969年