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大阪府立国際児童文学館

 先日の出張のときにちょっとだけ時間があったので、大阪府立国際児童文学館に行ってきました。

 場所は大阪、北千里の万博公園のなか。はじめてだったので中央口から入ったら、自然文化公園の入園料を取られてしまいました。国際児童文学館それ自体は入館無料なのですが、中央口から行こうとすると入園料がかかってしまいます。万博公園の東口からだと、入園料を払う必要はなく、直接、国際児童文学館に行けるそうです。はじめて行く方はご注意を。

 それで、この国際児童文学館ですが、アジア最大の子どもの本の資料・情報・研究センターとのこと。国際的な規模で児童文学関係の資料を収集・保存し、整理・公開することが使命とされ、児童文学及び児童文学に関わる児童文化の調査・研究機関、その成果を利用者に提供する資料・情報センターというのが、この国際児童文学館の主旨だそうです。明治時代からの子どもの本をはじめ、海外の子どもの本も含めて67万点を所蔵しているとのこと。

 調査・研究機関とはいっても、1階には「子ども室」が設置してあり、そこには2万点の子どもの本や絵本が開架されています。これは貸出も可能とのこと。じっさいに訪れてみると、こぢんまりしてますが、なかなか居心地のよい空間でした。また、ちょうど、「ニッサン童話と絵本のグランプリ」入賞作品展がおこなわれていて、こちらも興味深かったです。

 2階には「閲覧室」があり、ここで申し込めば閉架の書籍も手にとって見ることができます。ほかにも、2002年10月から現在までに出版された新刊の読み物や絵本や一般書など、約5000点が開架されていて、これは圧巻の一言。市販されていないものや各種の資料・図録などもそろっており、非常に充実しています。これまで知らなかった絵本や絵本に関する本もたくさん発見しました。ここは本当におすすめ。

 ただ、この「閲覧室」は、幼児や小中学生など子ども連れでは入れません。調査研究、資料提供の主旨からすると当然とも言えますが、ちょっと残念かな。

 検索してみると、ウェブサイトもありました。こちらも、きわめて充実しています。資料検索や施設案内はもちろんのこと、さまざまなイベントや展示の案内やレポート、専門的な研究紀要や報告書や出版物の案内、専門員や客員研究員の紹介、児童文学関連の新聞記事の紹介、関連学会や講演会のお知らせ、リンク集、などなど、たいへんな情報量です。

 主催のイベントや講演会も、とてもおもしろそうです。おはなしボランティアのスキルアップ講座やワークショップ、幼児から小中学生に向けてのプログラム、作家や児童文学者の方の講演会や人形劇や物語ライブ、おはなし会や物語体験クラブなど、私が大阪在住ならぜひ参加したいものが盛りだくさん。その他、ニッサン童話と絵本のグランプリ、国際グリム賞も主催しているそうです。

 このサイトでは、2003年に発行された「親と子が楽しむはじめての絵本」というリーフレットの中身も見ることができました。こちらも参考になります。

 ともあれ、施設もウェブサイトもたいへん充実していて、絵本や児童文学に関心のある方にはおすすめです。