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瀬田貞二/山本忠敬『ピー、うみへいく』

 この絵本はもともとは1958年9月に『こどものとも』の1冊として刊行され、その後、2000年に『こどものとも年中向き』として第2刷が発行されたもの。港の小さな遊覧ボート「ピー」が防波堤の向こうの海に出ていく物語。嵐にまきこまれ「やっぱり港のなかがいいな」となる結末は、なかなか現実的です。人によっては夢がないと言われるかもしれません。それはともかく、波の描写が様式化されていて美しいです。

▼瀬田貞二 作/山本忠敬 絵『ピー、うみへいく』「こどものとも年中向き」2000年5月号(通巻170号)、福音館書店、2000年