だいぶ更新が滞っていました。いろいろ仕事が立て込んでいて、記事を書く時間もなかなか取れませんでした。
今回、紹介する『子どもの本~この1年を振り返って~2003年』は、2003年、1年間の子どもの本の出版状況をカテゴリー別に概説したもの。NPO図書館の学校が2001年から毎年発行しているものの最新版です。NPO図書館の学校は、ウェブサイトもあります。
本書には、2003年12月1日に開催された同名の会での発表、講演、講評がそのまま収録され、また図書館の学校が選んだ2003年の「おすすめの本200選」が書誌情報と紹介文付きで掲載されています。
具体的なカテゴリーは、絵本、フィクション、ノンフィクション、ヤングアダルト、紙芝居、マンガ。それぞれ新刊書の読み合い・合評をしているグループの方や専門家の方が1年間の出版状況を振り返るとともに注目の本を紹介しています。これに加えて、絵本作家のあべ弘士さんの講演と、児童文学作家・児童書評論家のひこ・田中さんの総評が載っていました。
子どもの本をめぐる2003年の傾向を大きく知ることができ、またブックガイドとしても有用と思います。「こんな絵本があるんだ」と発見がありましたし、絵本以外のカテゴリーはそんなに馴染みのない世界だったので、おもしろかったです。
と同時に、講演や概説にはいろいろ興味深い点もあったので、また別の記事で紹介してみようと思います。
▼NPO図書館の学校 編集・発行『子どもの本~この1年を振り返って~2003年』発売:リブリオ出版、2004年、定価 1,365円