今日は2冊。「きつね」に家を取られてしまった「うさぎ」。「おおかみ」や「くま」や「うし」が追い出そうとするのですが、「きつね」の剣幕にみんな逃げ出してしまい、どうしても追い出せないという物語。眼を大きく見開いた「うさぎ」の顔が困った様子をよく表しています。最後は「えっ!」という意外なオチなのですが、うーむ、ちょっと納得できないかも。でもまあ、そもそも「きつね」が強すぎですね。絵はとても渋い色合い。巻末の著者紹介によると、構成を担当しているユーリー・ノルシュテインさんは、国際的に著名なアニメーション作家。絵を描かれているフランチェスカ・ヤールボサワさんは、そのアニメーションの美術監督もされているとのこと。この絵本もアニメーションになっているようです。機会があったら、ぜひ見てみたいです。原書の刊行は2003年。
▼F・ヤールブソワ 絵/Y・ノルシュテイン 構成/児島宏子 訳『きつねとうさぎ』福音館書店、2003年