直江みちる/今井俊『ペレのはなび』

 今日は2冊。この絵本は、もう何十回も読んでいて、うちの子どものお気に入り。久しぶりに読みました。メキシコの小さな村に住む「ペレ」、花火職人のお父さんといっしょに隣村の秋祭りに行き、お父さんの仕事をはじめて手伝うという物語。「ペレ」はお祭りに気をとられて手伝いがおろそかになってしまい、仕掛け花火作りでは少し失敗してしまいます。その心の動きやお父さんの職人としての仕事ぶりなどが丹念に描き出されています。メキシコのお祭りの様子や日本とは違う仕掛け花火など、なかなか興味深いです。絵は、おそらく版画と思いますが、黒くがっちりとした輪郭に、かっと日に照らされて土のにおいのしてきそうな彩色。夕やみせまる村祭りの鮮やかな花火も美しいです。この絵本、おすすめです。
▼直江みちる 文/今井俊 絵『ペレのはなび』「こどものとも」1995年11月号(通巻476号)、福音館書店、1995年

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