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チョン・ハソプ/ハン・ビョンホ『ヘチとかいぶつ』

 この絵本の主人公「ヘチ」は太陽の番をする神なので、「ヘチ」と怪物四兄弟の戦いは太陽の奪い合いになっています。鎖でしばられる太陽、四つに切り分けられた太陽、一つにまるめられて投げつけられたり、「ヘチ」の口のなかに入ったりはき出されたり……。いや、よく考えると、この世の終わりのような戦いですね。だからか、この絵本には人間はまったく登場せず、神と怪物の激しい戦いが続きます。

 とはいえ、読んでいて恐ろしいということはまったくなく、「ヘチ」も怪物四兄弟もなんとなくユーモラスなところがあって、おもしろい絵本です。

▼チョン・ハソプ 文/ハン・ビョンホ 絵/おおたけ きよみ 訳『ヘチとかいぶつ』アートン、2004年

チョン・ハソプ/ハン・ビョンホ『ヘチとかいぶつ』

 今日は3冊。「ヘチ」というのは、韓国で昔から伝わってきた想像上の動物で、正義と平和を守る神、太陽の光がこの世のすみずみに届くように番をする太陽の神だそうです。巻末には、詳しい説明がありました。で、この絵本で描かれているのは、「ヘチ」と、地の底の恐ろしい怪物四兄弟、「ムンチギ大王」「プンギ大王」「トンチギ大王」「パクチギ大王」の戦い。

 ザラリとしたタッチの迫力のある絵がとても美しい。もしかすると韓国の伝統的な手法でしょうか、渋い色合いで神話の雰囲気もあります。著者紹介によると、絵を担当されたハン・ビョンホさんは、現代韓国を代表するイラストレーターの一人で、いろんな賞を受賞されています。原書の刊行は1998年。この絵本、おすすめです。

▼チョン・ハソプ 文/ハン・ビョンホ 絵/おおたけ きよみ 訳『ヘチとかいぶつ』アートン、2004年