A・P・セイヤー、J・セイヤー/R・セシル『いちは かたつむり、じゅうは かに』

 「あしで かぞえる かずの ほん」とサブタイトルが付いています。数の絵本ですね。1からはじまって10まで数え、そのあとは20、30、……といって100まで数えます。この絵本のおもしろいところは、何の足を使うのかということ。なんと、1は、かたつむりなんです。で、奇数は、かたつむりと他の動物(人間やイヌ)を足して表現しています。いやー、すごいアイデア。あとは昆虫やクモやカニが登場。2桁の数字については、2種類の数え方を描いていて、足し算の考え方もそれとなく示しています。ラストの100は、あっと驚くオチがあって、おもしろい。原初の刊行は2003年。
 ところで、奥付をなにげなく見ていて少し驚いたのですが、Printed in China と記されていました。もしかするとコスト削減などの理由から中国で印刷しているのでしょうか。印刷業界も国内の空洞化が起こっているのかなと思いました。じっさい、どうなんでしょう。
▼A・P・セイヤー、J・セイヤー 文/R・セシル 絵/久山太市 訳『いちは かたつむり、じゅうは かに』評論社、2004年

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