先日の記事で高校生による読み聞かせを取り上げたのですが、今度は、中学生による読み聞かせです。『中日新聞』2005年1月21日の記事「浜松・蜆塚中生らが 幼稚園で手作りの絵本を読み聞かせ」。少し引用します。
浜松市蜆塚中学校の三年生約七十人が二十日、近くの浜松海の星幼稚園を訪れ、手作りの絵本を園児たちに読み聞かせた。家庭科の幼児の遊びについて学ぶ授業の一環で、一人一冊ずつ作製した。
検索したら、浜松市立蜆塚中学校のサイトもありました。サイトのなかでは、今回の取り組みについて説明は見つかりませんでした。
最近の家庭科ではこういう授業もおこなわれているんですね。手作り絵本というところがまたすごい。
2作ほど絵本の内容も紹介されています。それを見る限りでは「しつけ絵本」の類が多いのかも。とはいえ、園児たちへの呼びかけや、やりとりも作り込まれ、工夫されているようです。
最後に中学生の感想の声も掲載されていました。「楽しんでもらえるように、反応を見ながら読みました」とのこと。うーむ、なかなか。
私は自分の子どもと一緒に絵本を読むだけですが、けっこう、子どもの反応を忘れがちです。どうしても文字に集中してしまいますし、隣にいる子どもの様子をいつも、きちんと見ているとは、とても言えません。
集団での読み聞かせなら、なおさら緊張してしまい、まわりが見えなくなるかも。これに対し、この記事の中学生のみなさんは、たいしたものです。
見知らぬ異年齢の相手のことを考えて絵本を手作りし、相手の反応を見ながらそれを読み聞かせする……こういう活動は、あるいは、コミュニケーションの力を育成するのに効果があるのかもしれないなと思いました。
しかしまあ、ことさら教育的な効果をねらうよりは、その場をともに楽しむことが重要なんでしょうね。