三つ編みお下げの魔女がネコといっしょにほうきに乗って飛んでいると、とんがり帽子やリボンや魔法の杖が風に吹かれて下に落ちてしまいます。落とし物を見つけてくれたイヌやトリやカエルがほうきに乗り込むのですが、そのうち、ほうきは真っ二つに折れてしまい、みんな地面にまっさかさま。魔女にはドラゴンが迫ってきて……といった物語。
ラストがなかなか楽しい。「かんぺきな まほうの ほうき」が登場します。うーむ、これはすごい装備。よく見ると、ほうきのおしりからは星が流れています。
あと、この絵本は訳文がとてもリズミカル。まるで歌うような調子になります。大事なものを落としてそれを拾ってほうきに乗り込むという同じエピソードの連続にも、よく合っていると思いました。
原書の刊行は2001年。
▼ジュリア・ドナルドソン 文/アクセル・シェフラー 絵/久山太市 訳『まじょとねこどん ほうきでゆくよ』評論社、2001年