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TULLY’S COFFEE(タリーズコーヒー)の「タリーズ・ピクチャーブックアワード」

 先日、タリーズコーヒーに偶然たちよったときのこと。カウンターの前に見慣れない絵本が数冊、並んでいるのです。なんだろうと思い、店員さんに聞いてみたところ、「タリーズ・ピクチャーブックアワード 2004」の受賞作とのこと。説明の載っている「TULLY’S TIMES」をもらって帰りました。

 それによると、このプロジェクトは、タリーズコーヒーの経営理念の一つである「子どもたち青少年の育成を促すために、地域社会に貢献する」に基づいてはじまったそうです。「絵本を通じて若手アーティストを発掘・育成し、またその絵本を読む子どもたちへ夢や希望を与えたい」というのがプロジェクトの主旨で、2003年が第一回、2004年は二回目の開催。

 TULLY’S COFFEE のサイトを検索してみると、次のページが見つかりました。

 上記のページによると、応募資格は「プロアマ・国籍・職業については不問。年齢35歳未満」。つまり、若手の発掘ということです。このアワードから、将来の絵本作家が生まれるかもしれませんね。

 あと、審査・選考は、タリーズコーヒーの来客者約300人と保育園の園児約100人によっておこなわれたそうです。絵本の専門家による審査ではなく、一般の方や子どもたちが審査するというのは、なかなかおもしろいですね。この手の公募としては珍しいかもしれません。

 受賞作はタリーズコーヒーの店舗で販売されるほか、上記のオンラインショップでも購入できるようです。ただ、2004年の入賞5作品は、現在すべて品切れ入荷待ちの状態。かなりの人気です。上記のオンラインショップでは「作者から子どもたちへのメッセージ」も読むことができます。

 絵本の売り上げの一部は、NGO 子どもたちのための国際援助団体:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンに寄付するそうです。サイトをのぞいてみると、タリーズコーヒーも協賛企業の一つに挙がっていました。

 また、「TULLY’S TIMES」に載っていたのですが、タリーズコーヒーでは、絵本やおもちゃなどを用意したキッズコーナーを設置した店舗があるそうです。首都圏を中心に2005年3月現在で12店舗とのこと。アワードの受賞作品はこのキッズコーナーにも並べられるそうです。

 以上の取り組み、企業のいわゆる社会貢献活動の一つと言えます。絵本に焦点を当てたメセナは割と珍しい気がしますが、どうなんでしょう。そのうち時間があったら調べてみたいです。

 なんとなく思ったのですが、こういったメセナが行われるようになったのも、近年の絵本ブームが一つの契機になっているのかな。絵本作家を目指す人たちがそれなりに厚みのある層をなしており、また絵本を受容する側もより関心が高まり、しかも幅が広がっていること。絵本をめぐるこうした社会状況の変化を背景にして、一般企業がメセナの対象に絵本を加えるようになったのかもと考えました。

 でもまあ、もう少し調べてみないと分かりませんね。いいかげんなことは言えません(^^;)。

 それはともかく、2004年の受賞作のラインナップでは、最優秀作品賞を受賞した池内梢さんの『プンクトとことりたち』のほか、西村博子さんの『ここだよ!』と見杉宗則さんの『どうぶつむらのうんどうかい』がおもしろそう。次の機会があったら、タリーズコーヒーで読んでみたいです。