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紙芝居の作者を探している宮城県図書館

 河北新報、7月20日付けの記事、河北新報ニュース 紙芝居描いたのは誰? 宮城県図書館所蔵の約5万枚

 宮城県図書館には約5万3000枚の街頭紙芝居が所蔵されており、東日本最大級のコレクション。そのうち、作者が明らかになっているのは、約1300枚分のみとのこと。それ以外の作者は、ペンネームが分かっても、本名の分からないものが多いそうです。

 この記事ではじめて知ったのですが、紙芝居は、絵描き、着色、せりふが別人による共作の場合が多く、しかも、一人の作家が様々なペンネームを使い分けていることもあるそうです。なんとなくですが、紙芝居は、文字通り路上で作られ楽しまれるもの。つまり、規格された商品とはまた違った性格を持っているように感じました。

 と同時に、この紙芝居の文化がまさに路上においては消えかかっていることも確かかと思います。宮城県図書館所蔵の紙芝居は、宮城県内最後の紙芝居師である井上籐吉さんが寄贈されたものが中心だそうです。井上さんは現在、82歳。現役で街頭紙芝居を行っている方は、ほとんどいらっしゃらないのかもしれません。

 とはいえ、記事に掲載されている写真を見ても、たいへん個性的でおもしろそうな内容。当時の社会情勢を強く反映したものも多いそうです。市井の貴重なサブカルチャーとしても、紙芝居の作者の方々に光が当たるのはとても大事なんじゃないかと思いました。

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