シャーロット・ゾロトウ/メアリ・チャルマーズ『にいさんといもうと』

 兄さんと小さな妹の絆を描いた絵本。「にいさん」はいつも「いもうと」をからかって泣かせてばかりいます。でも、本当は「いもうと」をとても大事に思っているんですね。だから、泣かせるとはいっても、それはあくまでカッコだけ。ちゃんとフォローしていて、「いもうと」もすぐにニッコリ。

 この絵本では、そんな日々のエピソードが幾つも描かれていくのですが、二人のやりとりが実にほほえましい。一つ一つのしぐさが繊細に描き出されていて、二人がとても仲良しであることがよく伝わってきます。読んでいて、なんだか、あたたかな気持ちになります。

 とくに印象的なのは色の配置。黒以外には、明るい青と黄の二色しか使われていないのですが、それは「にいさん」(青)と「いもうと」(黄)の服の色なんですね。そして、最後に二人が一緒に描く「おひさまのえ」はまさに青と黄で彩色されています。青い空の中ほどに黄色の「おひさま」が浮かんでいる絵。

 この絵は、まさに二人の絆の深さを表現しているように思えてきます。からかってばかりいるけれども、「いもうと」をあたたかく見守っている「にいさん」。それは、裏表紙に描かれた二人の姿にも表れています。

 原書”Big Brother”の刊行は1960年。なんとも可愛い絵本です。

▼シャーロット・ゾロトウ 文/メアリ・チャルマーズ 絵/矢川澄子 訳『にいさんといもうと』岩波書店、1978年、[印刷:精興社、製本:牧製本]

シャーロット・ゾロトウ/メアリ・チャルマーズ『にいさんといもうと』」への4件のフィードバック

  1. こんにちは!
    この絵本はまだ読んだことが二のですが、タイトルだけは知ってます。
    絶版だったと思いましたが、そうじゃなかったんですね~。
    ところでブログをお引越ししたのでご挨拶を・・と思ってきたのですが、すでに追加してくださっていてとてもうれしく思います。
    ありがとうございました♪
    これからもよろしくお願いします(^-^)

  2. 空さん、こんにちは。『にいさんといもうと』、いいですよ。読んでいると、自然とニコニコしてくる絵本です。
    実は空さんのウェブログ、ちょくちょくのぞいていました(^^;)。それで、引っ越しされたあと、すぐにリンクを追加した次第です。私の方もリンクしていただいて、ありがとうございます。こちらこそ、よろしくお願いいたします。

  3. またまたお邪魔します。 ka-3です。
    シャーロット・ゾロトウの絵本はどれもいいですよね~。私も大好きな作家のひとりです。
    私もこの本は以前図書館で借りて読んだことがありますが、本当にほのぼのとして、心が温かくなりますよね。古きよき時代・・・という感じもして、それがまたいいんですよね。うちの兄も妹をからかってはいつも泣かせていますが、あれは絶対可愛いんですよ!妹のことが・・・。
    『あり』の本もいいですね。今度読みかせで使わせていただこうかな・・・。
    mkさんの趣味となかなかあいそうなので、リンクさせていただきますね!今後ともよろしくお願いします。

  4. ka-3さん、こんにちは。実は私、シャーロット・ゾロトウさんの絵本を読んだのは、この『にいさんといもうと』がはじめてでした。少し検索してみたら、他にも面白そうな絵本がたくさんあるんですね。そのうち図書館で探しみようと思います。
    『アリからみると』、面白い写真絵本ですよ。ただ、ちょっと文章が少なめかも。カメラマンの栗林慧さんは、昆虫の写真絵本を何冊も出されているようなので、他のも見られるとよいかもしれません。
    私も、ka-3さんの「かあさんのお話ダイアリー」、リンクさせていただきました。こちらこそ、どうぞ、よろしくお願いいたします。

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